■法律によって除籍謄本の保存期間は、80年と定められていました。
これは、「80年を過ぎれば必ず廃棄される」ということではなく、保存期間である80年を過ぎれば、いつ廃棄しても市町村の自由という事を意味します。この点についての市町村の対応はまちまちで、除籍謄本となってからジャスト80年で廃棄しているところもあれば、そうでないところもありました。
しかし、平成22年6月1日から除籍謄本(除籍簿)の保存期限が80年→150年に今回の戸籍法施行規則の改正により伸長されました。
改正前は、「除籍簿の保存期間は80年です。廃棄されないうちにご先祖様の貴重な記録をとりあえず取得して保存しておきましょう」。ということが言われていましたが、当面はそうした意味で家系図作成の為の除籍簿の取得を急ぐ必要というのはなくなりました。
しかし、今から150 年前は1860 年です。 明治の初めに除籍簿になっているご先祖の戸籍が廃棄されるのはそう遠い先のことではありません。
150年で廃棄可能という事は、現在(2010年)から150年前→1860年・・・明治維新が1868年ですから・・・・
「明治初期に除籍簿になっているご先祖さまの戸籍が廃棄される日はすぐそこまで迫っています!」
■こうしている間にも、あなたが名前を知らないご先祖様の除籍謄本が保存期間である150年を過ぎ、人知れず廃棄されているかも知れないのです。
廃棄されようとしている除籍謄本は、幕末から明治・大正・昭和という激動の時代を生き抜いて子孫を残してくれたご先祖様のプロフィールがわかる、大変貴重な記録です。
大切なご先祖様の記録が失われないうちに、戸籍類の取得だけでもされておく事を強くオススメします。
繰り返しますが、失われた記録は2度と復活することはありません。
ご先祖様の記録を守るも守らないも、あなた次第です。