家系図とは
『家系図』というと、お金持ちの旧家の蔵の奥に眠っている古めかしい巻物、あるいは紙綴りを閉じた古書のようなもの想像されるかもしれません。
しかし、家系は旧家や名門と言われる家だけのものではなく、実はどなたでも両親から祖父母、曾祖父母・・・と何代も過去に遡って続く系譜であり、それを書式としてまとめたものが家系図です。また、もしあなたの家に家系図があれば、我が家の歴史を知ることが可能です。
家系図には様々な種類がありますが、自分自身から始まり、2人の両親、次に4人の祖父母、8人の曾祖父母と代を遡るにつれてどんどん関係する人が増えていきます。その一人一人がご自身と同じように一生を生きて今に至るわけです。
家系図を作り、記された先祖の生年月日を歴史の年表と照らし合わせれば、ご先祖がどのような時代を生き、そして今につながっているのかに思い描くことができます。
幕末の激動の時代に生まれたご先祖、関東大震災の被害にあった高祖父母、あるいは太平洋戦争の時代を生き抜いて巡り合い、結婚して子供を設けた曾祖父母。それぞれどのように変遷の大きな時代を生き抜いてきたのだろうか?と家系図を見ていると様々な想像が生まれ、そしてご先祖への思いが強まります。
家系図づくりのメリットはまさに自分が生まれた経緯を知り、ご先祖を知ることで、自分のルーツを知り、同時にご先祖への感謝の気持ちを持つことができることにあるといえます。
『家系図』という言葉を聞くと「うちの先祖は有名な家系ではないので、必要ない。」という方がいらっしゃいます。
果たして、そうでしょうか?
「私たちのご先祖様」が 有名であるかどうかは、とるに足らないことなのです。
過去の激動の時代を懸命に生きぬかれた「私たちの数多くのご先祖様のおかげで今の私たちが存在するという事実」は、絶対に忘れてはならない大切な「事実」だからです。
直系のご先祖様なら、なおのことです。「ご先祖様」がお一人でも欠けていたなら今の私たちは存在しなかったかも知れないからです。
たとえ、有名でなくても私たちは「血の繋がった多くのご先祖様」に支えられ、守られていると考え、感謝することはとても大切なことだと思います。
多くのあなたの「ご先祖様」のことを忘れないためにも、是非、「ご先祖様の記録」を残されることをお勧めいたします。
ひいおじいさまの誕生日はご存知ですか?
おばあさまの旧姓や出身地はご存知ですか?
子供の頃田舎で亡くなられたご親戚の方をご存知ですか?
今のあなたにとっては、些細なことでしょうが、多くのご先祖様のことを知れば知るほど親近感が沸いてくるのが感じられます。
あなたの「ご先祖様」にもいろいろな記録があります。
あなたと血の繋がったご先祖様は、激動の時代を今のあなたのように生き抜いていました。
ご先祖様の記録を残し、ご先祖様のことを時々思い起こすことも、「ご先祖様供養」ではないでしょうか?
あなたの大切な「ご先祖様」の記録が廃棄される前に是非、是非保存されることをお勧めします。